数年前から中学受験でも大学付属校の人気が高まっています。
高校受験では昔から「早慶付属高校」の人気が高かったです。(高校受験で大学付属校に進学するメリットとデメリット)
では、中学受験で志望校を大学付属校にすることはどうなんでしょうか。
いろいろな要素がありますので、確認していきましょう。
目次
大学付属高校の人気が高まった理由
なぜ中学受験で大学付属校の人気が高まったのでしょうか。
理由は2つあると考えます。
- 大学入試の制度変更
- 大学入試の難易度の変化
上記の2つの理由があると考えられます。
それぞれについて見ていきましょう。
大学入試の制度変更
大学入試の制度変更については、ずいぶん前から話題になっていたので知っている方も多いと思います。
2020年の大学入試から、英検などの民間試験が活用される予定でした。
また、国語や数学では記述式の問題が導入される予定でした。
この2つは結局延期となりましたが、子供を持つ親としては、はっきりしない大学入試を避けたいと考えたのではないでしょうか。
今後も大学入試制度が二転三転する可能性があるので、引き続き大学付属校の人気が高くなるのではないかと考えて
大学入試の難易度の変化
大学入試の定員の厳格化を知っていますか?
大都市圏にある大規模私立大学の定員厳格化が進んでいます。
私立大学は国から助成金を交付されていますが、定員の厳格化を守らないともらえなくなってしまうのです。
2015年以前は定員の1.2倍までであればもらえていた助成金が、2018年度からは定員の1.1倍に変わりました。
この影響で、今までなら合格出来ていた受験生が不合格となり、下のランクの大学に進学するようになりました。
同じことがどのランクの大学でも起こったことで、玉突き状態となったのです。
このような2つの原因から、中学受験で大学付属校を希望する家庭が増えたのではないかと考えます。
今後も大学入試制度が完全に決定せず、定員厳格化の影響が続くと、中学受験で大学付属校を希望する家庭は高止まりするのではないかと予想します。
最終学歴は高校ではない
中学受験で私立中学校に進学した場合、特段の問題がない限り高校までは決まったことになります。
しかし、就職するときに書く最終学歴は高校ではなく、大学になります。
そのため、有名な進学校に入学したとしても、大学受験を頑張る必要があります。
中学受験がゴールではなく、大学進学、そして大学卒業までを考える必要があります。
中学受験で大学付属校に入学すると、学校にもよりますが大学が決まったことになります。
そうすると、最終学歴に書く大学名が決まったことになります。
あとは高校での成績を上げ、好きな学部に進学出来るようにすることを考えるだけです。
中学入学時点で最終学歴がある程度決まってしまうことを、生徒や保護者の方がどう捉えるかが重要です。
中学・高校と成長していくにつれ、可能性が広がることもありますし、その逆もあります。
小学6年生のお子様を見ていて、その判断をするのは難しいかもしれません。
そこで、中学・高校で何をしたいか。
大学でどんな勉強をしたいか。
将来、どんな仕事をしたいか。
この3つのことをお子様と話し合い、志望校を大学付属校にするのか、進学校にするのかを決めていくのが良いかと思います。
大学進学後を考える
大学への進学を考えておくことが大切です。
たとえば、中学受験でMARCHの付属校に入学した場合、学校の勉強を頑張っておけばエスカレーター式に大学に進学することが出来ます。
中学受験を頑張ることにより、大学に進学することが高確率で約束されるわけです。
他にもメリットとして、中学・高校の6年間を自分の好きなことに費やすことが出来るという点があります。
部活や趣味に打ち込むことが出来るメリットは大きいと思います。
もし大学受験をするとなると、高校1年生から大学受験に向けた準備をする必要があります。
たとえば、中学受験で進学校に入学して6年間勉強した結果、MARCHの大学に進学するのであれば、中学受験で付属校に入学した方が自由な時間が多いのではないでしょうか。
しかし、中学受験で大学付属校に入学した場合、他大受験は難しくなります。
国公立大学や医学部に進学したいと考えている生徒は、大学付属校ではない方が良いでしょう。
そのため、大学進学のことを考えて中学受験に臨む必要があります。
社会人になって
大学受験の勉強は、社会人になってからも役に立つことがあると思います。
塾の講師や家庭教師をやるとなると、とても大きな財産になります。
塾の講師や家庭教師ではなくても、大学受験の勉強の頑張りは大きな財産になることでしょう。
高校1年生の頃から高校3年生までの3年間、毎日勉強することが出来たのであれば、社会人になって辛いことがあっても乗り切ることが出来るようになると思います。
大学付属校に通いながら、部活や趣味に打ち込むことが出来た生徒も社会に人になったときに自分の強みを持つことが出来ると思います。
ただ大学受験を避けるためだけに大学付属校に進学するのではなく、将来のことを考えて中学・高校時代を過ごすことが大切だと思います。
まとめ
中学受験で大学付属校の人気が高まっています。
しかし、周りの流れに流されてしまうことのないようにしましょう。
中学受験で大学付属校に進学すると、中学・高校の6年間を自分の好きなことに熱中することが出来、さらに大学に進学することも出来ます。
ただ、付属の大学以外を受験することが難しくなってしまいます。
国公立大学や医学部を目指しているお子様には向いていないでしょう。
そのため、中学受験で志望校を決めるときは、中学校のことだけを考えるのではなく、大学でどんな勉強をしたいのか、将来どんな仕事をしたいのかまで考えておくことが大切です。
部活や趣味に打ち込みながら大学に進学したいと考えているのであれば、中学受験でMARCHの付属校は狙い目だと個人的には思っています。
中学校の説明会に参加した際、内部進学率や大学進学率を見ておくことも大切です。(【中学受験】学校説明会や学校見学のポイントと整理の仕方)
お子様の将来を考えて、志望校選びをすることで、大学付属校にするのか進学校にするのかが決まると思います。
いろいろな学校を調べて、お子様に合う学校を見つけるようにしましょう、
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