大手進学塾に負けない個人塾を作り経営した経験と方法

塾経営 大手との違い

今まで個人塾立ち上げに2回ほど協力したことがあります。

また、大手進学塾の新ブランド教室の立ち上げも経験したことがあります。

個人塾と大手進学塾では、成功するための要素が違っています。

結論からいいますと、個人塾1つ成功、個人塾1つ・大手進学塾の新ブランド教室失敗という結果でした。

失敗した理由は、授業料の設定でした。

逆に成功した理由は、授業料の設定以外にもいくつかの要素があります。

今回は個人塾の立ち上げ、経営について考えてみたいと思います。

受験や勉強方法については書いておりませんので、保護者の方の参考にはならないかもしれません。

最も重要な立地条件

立地条件

個人で塾を経営する場合、最も重要なこととして教室を開く場所です。

大手進学塾であれば交通の便が良い駅前などに教室を開いた方が集客につながると思います。

しかし、無名の個人塾が同じことをしても集客で苦労することになるでしょう。

特に交通の便が良い駅の駅前では大手進学塾に勝つのは難しいと考えます。

では、どんな場所に教室を開くのが良いか考えてみましょう。

大手進学塾が進出してこない場所

一番の狙い目は上のとおりだと思います。

大手進学塾と張り合っても勝ち目は低いと思うので、大手進学塾が出店してこない場所を探すことが一番だと考えます。

大手進学塾は多くの塾生を集めようとするため、交通の便が良い場所を探しています。

個人塾の場合、交通の便が悪いところを狙っていくと大手進学塾とバッティングしないですみます。

交通の便は悪いが生徒数がある程度いる場所を探すことが重要です。

駅前でなくても構いませんので、2〜3校の小・中学校がある地域の中間地点に塾に適した物件があるかを探してみると良いでしょう。

ターゲットを絞る

指導経験

個人で塾を経営する場合、立地条件の次に重要になってくることとしてターゲットを絞って集客していくことです。

気持ち的には多くの塾生を集め、売上を伸ばしたいと思うことでしょう。

しかし、それでは大手進学塾と同じになってしまいます。

大手進学塾だと多くの広告を出すことが出来ます。

しかし、個人経営の塾の場合、広告に多くの費用をかけることは難しいと思います。

そこで重要となってくるのが「口コミ」です。

口コミで塾生を集めるためには、ターゲットを絞ることが有効だと考えます。

たとえば、成績が優秀な生徒が通ってくれていて、更に成績を上げることが出来たら、周りの生徒は注目すると思います。

そのとき、塾生の気持ちを考えると自分と同じくらいの成績の生徒であればともかく、成績の悪い生徒に来てもらいたいと思うでしょうか。

「成績が優秀な生徒だけが通う塾」という評判が広がれば、同じような生徒は通いたいと思うことでしょう。

逆に成績が悪い生徒は敬遠すると思います。

自然と出来る生徒だけが集まれば、次の年も同じような流れになります。

あとはより良いサービスを提供していくことだけを考えられるようになることでしょう。

大手塾は平均値プラス・マイナス10

大手進学塾の場合、成績が優秀な生徒だけを集めることは難しいです。

売上を出さないといけないので、優秀な生徒もいれば成績が普通の生徒も成績が悪い生徒もいます。

極端に成績が悪い場合は入塾テストで不合格にするケースもありますが、多くの場合、入塾テストはクラス分けの材料に使っていると思います。

そのため、大手進学塾の場合、集まってくる生徒は平均値の子が多く、その平均値プラス10・マイナス10の子も一緒に授業を受けています。

上位層・下位層

個人で塾を経営する場合、成績上位層・下位層にターゲットを絞って集客をしていくと差別化を図ることが出来ます。

大手進学塾を敬遠している人は少なからずいます。

しかし、大手進学塾と同じように成績上位層から下位層まで全てを受け入れていると、大手進学塾を敬遠していた人たちに受け入れてもらうことは出来ないでしょう。

差別化を図り、狙った層の生徒に通ってもらうことで長期的に売上を確保していくことを考える必要があります。

では、どんな層をターゲットにするかというと、成績上位層か下位層になると考えます。

個人的には成績上位層をターゲットにしたほうが運営は楽だと考えます。

成績上位層の中には、仕方なく大手進学塾に通っている人もいると思います。

もし成績上位層だけが通っている塾があるのなら、そっちに通いたいと考える人もいることでしょう。

理由は、

  1. もっと難しいことを勉強したい
  2. あと10点上げる勉強をしたい

上のような気持ちがある生徒がいるからです。

大手進学塾では周りの生徒に合わせた授業、カリキュラム沿った授業が展開されていて、満足することが出来ないと感じることがあることでしょう。

成績上位層であれば、自分から勉強する生徒が多いと思います。

その点で、授業を運営していくのは楽だと思います。

特化した強みを作る

学力UP

大手進学塾にはない「特化した強み」を作ることで差別化を図ることが出来ます。

大手進学塾の場合、クラス分けをして授業レベルを変えていますが、クラスの中でレベル差はあります。

一人ひとりに合わせた授業を行うとなれば、それは個別指導になることでしょう。

そこで、大手進学塾になく、個別指導塾にもないものを個人塾では提供する必要があります。

たとえば、一番出来る生徒に合わせた授業を展開し、宿題もその生徒に合わせたものを出す。

それだけでは他の生徒はついてこれなくなるので、補習時間を別途設けて対応をする。

そうすると、一番出来る生徒は自尊心が満たされ満足することでしょう。

また、他の生徒は一番出来る生徒に追いつこうと頑張ることでしょう。

結果として、クラスの成績は上がっていきます。

大手進学塾の場合、たくさんのコマ(フルコマ)を一人の先生が担当しているので、補習時間が限られてしまいます。

個人塾であれば、予め補習時間を組んでおくなど柔軟な対応が出来るのではないでしょうか。

目に見える形の重要性

「特化した強み」を考えるとき、「雰囲気」「授業の質」といったよう抽象的なものでなく、目に見える形で「強み」を出していく必要があります。

大手進学塾でも「定期試験対策」をしていると思いますが、授業進度(カリキュラム)を守る必要があるため、定期試験対策にかけられる時間は限られています。

そこで、個人塾では定期試験に向けて徹底的に対策を行い、「学年1位」「学年10位以内に5人以上」といったような数字を出すことが出来ると「強み」となっていきます。

また、高校受験で「地域のトップ校に全員合格」でも良いでしょう。

合格人数では大手進学塾に勝てないと思うので、「全員合格」といったところを「強み」にしていけば良いでしょう。

それも「◯年連続 全員合格」となればさらに「強み」となることでしょう。

目に見える形で「強み」が出来るとアピールしやすくなり、集客にもつながっていきます。

単価を高めに設定

塾代は?

授業料をいくらに設定するかは難しいところです。

現在の授業料を値上げするのは大変だと思います。

しかし、単価が安すぎるのは改善していく必要があるでしょう。

「安いから通っている」というご家庭もあると思いますが、逆に「安い=サービスが悪い」と敬遠されているご家庭もあることでしょう。

大手進学塾と同じくらいの授業料では、差別化が図れません。

授業料が高い分、大手進学塾にないサービスを提供し、差別化を図ることが重要です。

  • 塾生は成績優秀者だけにする
  • 大手進学塾に入塾出来ないレベルの生徒だけにする

たとえば、上の2つのケースを考えてみましょう。

大手進学塾は塾生を集める必要があるため、平均レベルの生徒層をターゲットにしています。

そこで、成績優秀者だけを対象とした塾があったとすると、その生徒たちにとっては居心地の良いサービスを提供できると思います。

そのため、少し単価が高かったとしても希望する生徒は出てくると考えます。

逆に大手進学塾の入塾テストで不合格となった生徒だけの補習塾も同じように考えることが出来ると思います。

ただ、単価を高くするのであれば、成績優秀者を対象としたハイレベルな塾の方が向いているのではないかと考えます。

単価を高くするメリット

単価を高くすると塾生数が少なくても利益が出るようになります。

また、大きな教室を準備しなくてもすみます。

さらに、コロナウイルスで塾生を集めるのが難しくなったときなども、ある程度の売上を確保することが出来ます。

逆に単価を安くしてしまうと、塾生が増えても利益が出ないことになります。

以前勤めていた塾で、塾生数が100名を超えても赤字だったことがあります。

単価を安くして塾生を集めていったのですが、100名を超えても利益が出ず、さらに塾生数が減れば赤字額が拡大するという悪循環に陥ったことがありました。

途中で単価を上げていきましたが、毎年少しずつしか値上げをすることが出来ず、本当に苦労したことがあります。

最初の段階で少し高めに授業料を設定しておくことが大事だとつくづく思いました。

入塾金は免除しない

大手塾の中には入塾の特典として、「入塾金免除」があったりします。

他にも「講習会無料」「1ヶ月無料」などの特典を設定している場合もあります。

たとえば、4月20日から1週間体験をしてもらい、4月の残りの授業が1〜2回だったとしたら、その分はサービスしてもいいと思います。

しかし、「入塾金免除」「講習会無料」「1ヶ月無料」はしないほうが良いと考えます。

  1. 現在通っている生徒と差が出てしまう
  2. 「割引き」を当たり前のように思われてしまう
  3. 生徒の質・やる気に影響が出る可能性がある

現在通っている生徒と差が出てしまう

現在通っている生徒は「入塾金」「講習会費」「授業料」を普通に払っているのではないでしょうか。

そうすると、表には出さないかもしれませんが、良い気持ちにはならないと思います。

小さな不満が溜まっていき、何かのきっかけに爆発してしまう可能性があります。

もし特典を作るのであれば、「講習会申込み 早割」といったように、塾生にもメリットがあるものにした方が良いでしょう。

「割引き」を当たり前のように思われてしまう

「入塾金免除」「講習会無料」「1ヶ月無料」などの特典を利用した方は、「割引き」を当たり前のように感じてしまうと思います。

そうすると通常の講習会費を払う段階になって「高い!」と感じる可能性があります。

「最初から塾の費用はこれくらいかかる」と理解して入塾してもらったほうが後々トラブルが少なくなります。

生徒の質・やる気に影響が出る可能性がある

「1ヶ月無料」となると、「とりあえず塾に行ってみるか」「友達も行ってるから」といったような理由で塾に通い始める生徒が多くいます。

塾生が増えるのは嬉しいことですが、やる気がない生徒が増えると他の生徒に影響が出てしまいます。

「何がなんでも塾生を増やさないと」と考えていると、長期的にはマイナスになってしまう可能性があります。

ある年に素行の悪い生徒が数名入ってきたことがきっかけで、その後数年口コミから入塾者数が激減したことがありました。

自分の塾で設定した基準を守って入塾を決定することは本当に大切だと痛感した出来事です。

兄弟割引き

では、「兄弟割引き」もやめたほうが良いかというと、それは話が違います。

入塾してくれた方は塾の方針をご理解いただいているので、サービスの向上を図っていきましょう。

サービスの向上の一環として、「兄弟割引き」は設定した方が良いでしょう。

兄弟割引きの注意点が2つあります。

  • 割引きは2割り程度で止めておく
  • 兄弟であっても入塾基準は守る

兄弟割引きで授業料半額といった塾もありますが、個人的にはやりすぎだと感じます。

「安いからとりあえず通わせておこう」と思われてしまうと、塾に対する捉え方が今までとガラッと変わってしまいます。

「安いから」という理由で通ってもらうと、後々苦労することが出てきてしまうと思います。

次に、兄弟であっても入塾基準は守る必要があります。

そうでないと、ある一定程度のレベルを維持することが出来なくなってしまいます。

生徒たちは学校の様子などで、友達の成績を知っています。

「〇〇君と同じくらすか。。。」

といったように思われてしまうと、今通っている塾生の満足度が下がってしまう可能性があるので注意が必要です。

塾経営のまとめ

個人塾を立ち上げ、経営していくことは簡単なことではありません。

それでも、大手進学塾のように決められたこと以外は出来ないという制約がないので、自分の理想の塾を作ることが出来ます。

もちろん生徒のためになる塾でなければ集客することは出来ないでしょう。

ただ、生徒のためになる塾だけでは経営を続けていくことは難しいと考えます。

大手進学塾との差別化を図り、口コミで生徒を集められる強みを作ることが重要です。

また、大手進学塾と戦うことを出来るだけ避けるため、立地については綿密な調査が必要です。

この記事が、これから塾を立ち上げようと考えている方の参考になれば幸いです。

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