中学受験をするかどうか決める時、お子様を通わせたい学校があるかどうかが大きなポイントとなります。
中には通わせたい学校があるため、中学受験の勉強を始めさせたというケースもあります。
それでは、志望校選びはいつから始めたら良いのでしょうか?
また、どんな基準で志望校を決めれば良いのでしょうか?
さらに、併願校はどうしたら良いのでしょうか?
初めての中学受験の場合、志望校を決めるのが難しいと思います。
そこで、今回は志望校選びの時期や基準についてを見ていきましょう。
目次
志望校選び
志望校選びは、3つパターンに分けて考える必要があります。
- 第一志望校
- 併願校
- 試し、押さえの学校
具体的には上記3つのパターンです。
第一志望校を決定する時期と併願校、試し、押さえの学校を決定する時期とでは違いがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
第一志望校
第一志望校については、早い段階で決定をしておくことをおすすめします。
目標が決まってると、お子様のモチベーションは高くなります。
教えていた生徒で、小学4年生の時期から
「志望校は開成です!」
と言い切っていた生徒がいます。
ふざけて言っているのではなく、本気で開成を目指していたので、授業以外の日にも塾に来て勉強していました。
結果は見事、開成合格です。
もちろん開成以外の学校でも良いのですが、お子様が本当に行きたいと思える学校を早い段階で見つけ、第一志望校に設定することで、目標が決まりモチベーションが高まることはよくあります。
中学受験をすると決めたということは、お子様を通わせたい学校があったからではないでしょうか。
「より良い教育を受けさせたい」という目的もあると思いますが、第一志望校を決めて中学受験に臨む方がお子様のやる気にはつながると思います。
併願校
併願校は、第一志望校と似ている学校を見つけることが大切です。
お子様が6年間通うことになるかもしれない学校ですので、偏差値だけで選ぶのは避けるようにしましょう。
また、お子様のモチベーションを維持するためにも、第一志望校と似ている学校を見つけると良いでしょう。
たとえば、第一志望校が共学の進学校であれば、併願校も同じように共学の進学校にするといった感じです。
併願校を決めるのは小学6年生になってからで構いません。
しかし、併願校探しは早い時期にした方が良いでしょう。
理由は、首都圏には多くの学校があるので、学校見学に行くとなると相当な時間がかかるからです。
気になった学校は必ず見にいくようにして下さい。
そして、雰囲気が良いと思った学校には2度目の見学に行くと良いでしょう。
2度見に行って問題がなければ、併願校候補になります。
あとは小学6年生の模試の結果、受験日の関係を確認しながら併願校の最終決定をしていきましょう。
試しと押さえの学校
東京・神奈川の中学受験は2月1日からとなります。
埼玉・千葉の中学受験が1月から始まりますので、試し受験、押さえとしての受験を考えるようにして下さい。
1月中に試し受験をするメリットは、
- 受験の雰囲気に慣れることが出来る
- 問題の傾向を掴むことが出来る
上記2点があります。
まず、中学受験は高校受験や大学受験よりも模試の判定が当てになりません。(中学受験で大逆転をした生徒たちの勉強法)
模試の判定が当てにならない理由は、2つあります。
- 問題の傾向が違う
- 当日の精神状態に影響される
模試の場合、大勢の受験生を対象にしているため、オーソドックスな問題が出題されます。
しかし、実際の入試になると記述問題のみといった学校もあるため、模試の結果がそのまま反映されないことがあります。
次に、12歳のお子様が受験する中学入試は、当日の精神状態に大きく影響されてしまいます。
あまりの緊張から実力を発揮出来ない生徒が沢山いました。
逆にそれまでの受験結果から自信がついて、逆転合格を勝ち取ってきた生徒も多くいました。
したがって、2月1日よりも前に試し受験をして、入試会場の雰囲気に慣れておくことをおすすめします。
その際、無理した受験をするよりも確実に合格を取って、気持ちよく2月1日を迎えられるようにすることが大切です。
1月の受験で出た問題は、その年の主流となっている可能性があります。
特に理科・社会で出題される時事問題などは、2月の受験校でも出題される可能性があります。
そのため、1月に受験した学校で出題された問題については、すぐ復習をしておくことが大切です。
以上の理由から、試し受験、押さえとしての受験を1月中にしておくために学校を探すようにして下さい。
1月の受験校を探すのは、小学6年生の2学期になってから大丈夫です。
通う可能性があれば別ですが、そうでなければ今までの内容と矛盾しますが、偏差値を参考に合格の可能性が高い学校を見つけることが重要です。
志望校選びの基準
男子校・女子校か共学校
まずはお子様に男子校・女子校・共学校のどれがいいのか聞いてみましょう。
大抵の場合、
「共学校がいい」
という返事になると思います。
ここで、保護者の方が通わせたいと考えている学校が、男子校・女子校だった場合、焦る必要はありません。
お子様が通っている小学校が共学なので、男子校・女子校のイメージがわいていないだけです。
そこで、実際に学校を見学に行ってみることが重要になってきます。
お子様一人では学校が探しが出来ませんので、保護者の方がいくつかピックアップして見学に行くと良いでしょう。
ピックアップする際に保護者の方が通わせたいと考えている学校を入れれば問題ありません。
私立中学校の場合、校舎が綺麗で施設が整っている学校がほとんどです。(男子校の場合、教室や廊下が汚いことがありますので、注意が必要ですが)
そのため、見学に行ってよほどのことが無い限り、学校を嫌いになることはないと思います。
いくつか見た学校の中で、行きたい順位をつけていくと思います。
その際、学校見学だけでは分からない、大学進学のことなどを丁寧にお子様に説明してあげることが大切です。
男子校・女子校はどうしても嫌ということになりましたら、共学校で進学させても良いと思う学校を探すようにしましょう。
大学付属校か進学校
近年の中学入試では、大学付属校が人気となっています。
理由は、大学入試の制度変更と定員数の厳格化による大学入試の難化にあります。
大学入試の制度変更については、二転三転あり、今後の予想が難しいところがあります。
そのため、中学・高校から付属校に入れて大学受験を回避しようと考えるご家庭が多くなっています。
また、定員数の厳格化が文部科学省から通達された関係で、大学入試が難化してきました。
以前であれば早慶上智大にぎりぎり合格出来たレベルの生徒が不合格となり、MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)に流れてくることから、玉突き状況が起きています。
大学入試が難しくなるのであれば、今のうち(中学受験・高校受験)に付属校に入学させておこうと考えるご家庭が増えるのも分かります。
大学受験は全国区の争いですが、中学受験・高校受験は首都圏内の争いとなります。
頑張れば十分に合格を勝ち取ることが出来ると思います。
御三家と呼ばれる学校は進学校に分類されます。
- 開成
- 麻布
- 武蔵
- 桜蔭
- 女子学院
- 雙葉
御三家の場合、どの学校も進学実績は素晴らしいものとなっています。
東大をはじめとする難関国立大や医学部を目指すという場合は、付属校ではなく進学校を選ぶべきでしょう。
通学時間
志望校選びの大きなウエイト占めているのが、「通学時間」です。
通学時間の大まかな目安は片道1時間〜1時間30分となります。
この1時間〜1時間30分は家から学校までの時間となり、電車に乗っている時間だけではありません。
たとえば、家から駅まで、駅から学校までの時間も含めて1時間〜1時間30分で考えてあげる必要があります。
また、同じ1時間だったとしても乗り換えの回数やラッシュの混み具合によって疲労度は違ってきます。
そこで、小学校の開校記念日などに、実際の通学時間にラッシュの具合を確認するために行ってみることをおすすめします。
高校生になると通学に関する心配は減ってきますが、中学1年生の頃は通学の疲れが大きいので注意が必要です。
まとめ
初めての中学受験についての3回目となりました。
志望校選びの時期や基準について書いてきましたが、他にも疑問に思ったり、不安に感じたりすることがあると思います。
参考までに下に1〜2回目のリンクを貼っておきます。
ご参考にしていただければ幸いです。
1回目【初めての中学受験① いつ始める?/塾代は?/夏休みに旅行は大丈夫?】
2回目【初めての中学受験② 保護者の方に読んでもらいたい本】
今後も初めて中学受験をするお子様を持った時に、疑問・不安に思うことについて書いていきたいと思います。
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