武蔵中学に合格したTくんの話になります。
今まで塾や家庭教師として指導した生徒の中には、開成中や筑駒中、桜蔭中や女子学院中に合格した人がいます。
その中でも一番印象に残っているのが武蔵中に合格したTくんです。
理由は、私が担当した生徒で初めて御三家中に合格をしたからです。
本部の研修に参加しながら、武蔵中合格を目指して指導を頑張りました。
しかし、それ以上にTくんが頑張った結果が武蔵中の合格に結びついたのだと思います。
また、塾のクラスの雰囲気がとても良かったのを覚えています。
その年の小学6年生は全員第一志望校に合格しました。
塾講師2年目で、クラスの雰囲気が受験に大きく影響することも学ぶことが出来ました。
それではTくんの武蔵中受験について見ていきましょう。
目次
初めての御三家志望者の指導と経験
塾の講師になって2年目に初めて御三家中に合格した生徒を指導しました。
本部の研修でも御三家中は別格で、合格させることが出来る講師は力があると言われていました。
1年目は所属していた教室に御三家中を志望する生徒がおらず、研修の話を聞くだけでした。
2年目、小学6年生になるとTくんの保護者と面談をしたとき、
「志望校は武蔵中にします」
と言われ緊張したのをよく覚えています。
本部に今年は御三家中を志望する生徒がいることを伝えたところ、武蔵中対策の研修全てに参加するよう言われました。
月に1回開かれる武蔵中対策の研修会に参加し、知識を増やしながらTくんの指導にあたることになりました。
3年目以降は、開成中・女子学院中を志望する生徒がいたりと、だんだんと御三家中の指導に慣れていき、経験を積むことが出来ました。
このTくんの武蔵中受験があったことで、私も大きく成長することが出来ました。
男子だけのクラス
小学6年生のTくんがいた塾のクラスは、全員男子でした。
男子だけで6人のクラス。
御三家中を志望しているのはTくんだけで、他の5人は早慶付属中を志望していました。
6人とも仲が良く、クラス全員で中学受験合格を目指しているクラスだったのを覚えています。
クラスの雰囲気がとても良く、男子だけだったせいか間違えを恥ずかしがることもなく、積極的に授業に参加していました。
私が担当していた科目は社会でしたが、みんな社会が好きで興味を持って取り組んでいました。
武蔵中の社会の入試問題は記述問題のため、他の生徒とは違った対策が必要となります。
他の生徒もTくんの志望校を知っていたため、特に文句を言うこともなく自分の志望校の勉強をしていました。
本当に良い生徒たちで、授業をする私も助かりました。
武蔵中志望者への指導方法
武蔵中対策の研修で教わった内容に沿って、Tくんへの社会の指導をしていきました。
1学期は単元(公民)が残っているので、他の生徒と同じカリキュラムを進めます。
記述式の問題はなるべくTくんに答えを聞くようにしました。
小学6年生の夏休みも、地理・歴史の復習を含め、他の生徒と同じカリキュラムを進めます。
2学期になり、志望校別の特別クラスが本部で開講されるようになると、宿題は特別クラスのオリジナルプリントをメインにやらせるようにし、他の生徒とは違う内容に変わっていきました。
毎週本部から特別クラスの報告書が届き、授業の様子・宿題が細かく書かれていました。
報告書を確認しながら、Tくんの宿題の進み具合を確認していきました。
また、過去問についても武蔵中の問題は特別クラスで扱うため、他の学校のものを出すようにとの指示があったため、併願校の問題を宿題にしていました。
志望校別の特別クラスと通常クラスで連携をしながら進めることで、武蔵中合格を目指しました。
武蔵中に合格した生徒の併願校は?
2月1日の武蔵中の受験は小学6年生になった頃から決まっていました。
併願校や1月の受験について決まったのは小学6年生の2学期になってからです。
2月1日 武蔵
2月2日 本郷②
2月3日 海城②
併願校は最終的に本郷と海城となりました。
1月の受験はあくまでも試し受験という位置付けで、西武文理だけを受験することになりました。
1月の西武文理の受験会場でTくんに会いましたが、とても落ち着いた雰囲気でした。
西武文理の結果は無事合格。
合格発表の後も2月1日に向け、今までのペースを崩さず勉強を続けたTくん。
2月1日は他の生徒の応援に行くことになっており、武蔵中には行けず。
武蔵中に応援にいった先生から話を聞いたところ、
「落ち着いていて普段と変わらない様子でした」
とのこと。
武蔵中の合格発表は翌日のため、2月2日の本郷中は受験しに行くこととなります。
2月2日の夜、Tくんから電話が来ました。
「武蔵中に合格しました!」
Tくんは見事武蔵中に合格しました。
「本郷中も受かってました」
その日に受験をした本郷中も合格です。
「明日の受験は行きません」
武蔵中に合格したのですから、ここでTくんの受験は終了となりました。
受験校全て(西武文理・武蔵・本郷)に合格したTくん。
私が担当したのは1年間だけでしたが、本当に頑張っていたと思います。
Tくんくらい頑張らないと御三家中には合格出来ないということが分かりました。
まとめ
担当した生徒が初めて御三家中に合格し、本当に嬉しかったのを覚えています。
志望校別の特別クラスのベテランの先生が細かくアドバイスをくれたおかげです。
それ以上にTくんの頑張りがありました。
他にも同じクラスの男子5人の力もありました。
他の生徒も全員第一志望校の早慶付属中に合格しました。
その年の合格祝賀会は今でも覚えています。
中学入学後も何度か塾に遊びに来ていましたが、だんだんと来る回数も減り、Tくんに最後に会ったのは中学2年生の終わり頃でした。
武蔵高校を卒業して、どこの大学に進学し、どんな仕事をしているのでしょうね。
頑張り屋のTくんなので、どこに行っても頑張っていると思います。
スポンサードリンク