中学受験がトラウマになってしまうお子様がいることをご存知でしょうか。
中学生になって塾に通ってくる生徒の中に、受験の話になると急に暗くなってしまう子がいました。
最初は理由が分かりませんでしたが、後日「中学受験で全部不合格だった」という事実を知りました。
他にも、志望校選びをする時期になって、急に弱気になる生徒がいました。
同じように「中学受験で失敗したから」という理由からでした。
中学受験で失敗してしまう原因はいろいろとありますが、中には保護者の方の「見栄」のために失敗してしまうというケースもあります。
中学受験をさせると決めたら、見栄を捨てて実を取ることを考えるようにしましょう。
目次
見栄
中学受験の勉強のため、塾に通い始めると学校とは違ったママ友が出来ます。
塾で知り合ったママ友との話は、中学受験の内容が多くなります。
そうすると、ついつい見栄を張ってしまうこともあるのではないでしょうか。
特に志望校選びの話になると、偏差値を意識するようになると思います。
そのため、今の成績では合格が厳しいと、お子様に余計なプレッシャーをかけてしまうというケースもありました。
「あなたは◯◯中学校に行くのよ!」
「偏差値50以下の学校は受験させないから!」
といったようなことをお子様に言ってしまう保護者の方が実際にいました。
中学受験は保護者の方のためにしているのでしょうか?
違いますよね。
最初は保護者の方にすすめられて勉強を始めたとしても、最終的には自分のために中学受験をすることになります。
勉強するのも、受験をするのもお子様です。
さらに、合格した中学校に通うのもお子様です。
保護者の方の見栄のため、中学受験を失敗してしまうこともあるので、本当に注意が必要です。
偏差値50
「偏差値50以下の中学校に通わせる気はありません!」
塾に勤めていた時に、何度聞いたことでしょうか。
小学4年生の入塾したばかりの保護者からも同じことを言われたのを覚えています。
大学受験・高校受験と中学受験の偏差値では大きく違います。
さらに、受けている模試や合格判定(50%・80%)によっても違いがあります。
まずは保護者の方が正しい情報を集めることが大切です。
次に、偏差値だけで学校を選ぶことをやめてみましょう。
偏差値50以下の学校でも素晴らしい教育をしている学校は沢山あります。
学校改革をしている途中で、伸びている学校などは今後人気が出てくることもあるでしょう。
他にも、海外の高校卒業資格が同時に取れる学校があったりもします。
将来、海外の大学に留学したいというお子様にはとても有利になることでしょう。
また、大学への進学実績を見てみると、公立高校の2番手校よりも良いことが多くあります。
最初から偏差値50以下の学校を見ないのではなく、通える範囲にある学校については全て調べてみた方が新しい発見があると思います。
- 大学受験・高校受験と中学受験では偏差値に違いがある
- 学校の教育について調べてみることが大切
- 大学への進学実績を確認してみる
自信喪失
中学受験をする年齢は12歳です。
今まで一所懸命に勉強してきて、仮に受験した学校全てが「不合格」だったとしたら、どんな気持ちになることでしょう?
自信を喪失してしまうことは容易に想像出来ると思います。
自信を喪失したまま地元の中学校に通い、3年後に高校受験をすることになると、高校受験も上手くいかないことがあります。
いわゆる「受験恐怖症」です。
学校のテストや模試で点数が取れていたとしても、
「自分は受験になると失敗してしまう」
「前と同じで、どうせ合格出来ない」
といったようにネガティブに受験を捉えるようになってしまいます。
小学生の時期に負った傷は、下手をすると一生引きずってしまう可能性があります。
そうならないためにも、併願校を選ぶ際に押さえとなる学校を見つけることが大切です。
また、受験の結果によっては、入試直前に受験校の変更を考える必要もあります。
見栄を捨てて、お子様のことを第一に考えてあげるようにしましょう。
お子様に合った中学校
塾を選ぶ時は、無料体験授業(家庭教師や塾の無料体験を上手に活用する方法と注意点)を受講したり、合格実績を確認したり、通っているお友達から様子を聞いたりしたのではないでしょうか。
志望校選びも第一志望校はいろいろと情報を集めていると思います。
しかし、第一志望校を選ぶ際に、まず偏差値から見ていませんか?
もちろん志望校を選ぶ基準として、偏差値は重要な指標となります。
ただ、偏差値だけでは分からない学校の様子というものが多くあるのも事実です。
中高一貫校の場合、お子様が6年間通うことになる学校ですので、偏差値だけで選ぶことのないようにしてください。
志望校を決める時、必ず家族で話合いをする時間を設けるようにしましょう。
1回の話合いで全てが決まることはないと思います。
まずは、男女共学がいいのか、付属校がいいのか、といったようなところから決めていくと選択肢が絞られてきます。
次に、通学時間(1時間〜1時間30分程度)で学校を絞っていくと良いでしょう。
中学1年生で部活を始める場合、帰りの時間に注意が必要です。
また、同じ1時間であっても乗り換えの回数、上り下りによって疲労度が変わってきます。
ある程度学校を絞ったら、早い段階で一度下見に行ってみることをおすすめします。
学校見学に行ってみると、偏差値だけでは分からない雰囲気を知ることが出来ます。
生徒がいる時に学校見学に行くと、普段の学校の様子を知ることが出来ます。
学校の雰囲気を見て、お子様に合っているかを確認することが中学受験ではとても重要になってきます。
まとめ
中学受験は無理にしなくてもいい受験です。
何もお子様に言わなければ、自分から「中学受験をしたい!」と言ってくるケースは少ないと思います。
保護者の方から話を聞き、中学受験をすることになった場合でも、お子様一人で志望校を選ぶことは難しいでしょう。
そうなると、志望校選びをするのは保護者となります。
保護者の方がお子様に合った学校を見つけてあげることが中学受験はとても大切です。
志望校選びをする時に、見栄を張ってしまうと取り返しがつかないことになってしまう場合もあります。
お子様の自信を喪失させてしまうような志望校選びは避けるようにしましょう。
偏差値だけなく、学校の雰囲気、教育内容などをしっかり見極めることが重要です。
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